2012/06/06

(No.1731): taico club 脱線的感想(その三)


taico club の感想記最終とす。
mouse on mars ライブ。

新譜「Parastrophics」からほとんどを演奏の
約1時間のライブだった。
ラスト1曲は、idiologyからのActionistRespoke
だった。

最前列のフェンス前に陣取る。
ヤンさんの前あたり。
ステージは下手にアンディ・トマさん、
上手にヤン・ヴェルナーさん
中央にドラムセットのドド・ニキシさん。





mouse on marsのライブは今までに3回観ているが
アンディさんがオレンジアンプを引っ提げてベースを
弾いていたり、ノードリードで鍵盤を弾いていたり
今までは楽器演奏も頻繁にあったのだが、
今回はお二人とも所謂トラディショナルな楽器はなく
MIDIコントローラーやフィジカルコントローラーが
メインだった。
mouse on marsのライブ進行を司るメインギアは
Ableton Liveであるというから、
須らくAbleton Liveの演奏用ということだろう。

あと、ヤンさんはiPhone(だと思う)を使って
自分の声をぐちゃぐちゃに加工していた。
何かのアプリだろうか。
アンディさんもマイクを使ってなんか絶叫してた。

基本はAbleton Liveを使った
リアルタイムエフェクトや音の出し入れなど
dewey的な演奏形態であるが、なんといっても
お二人のノリがカッコいい。

そして、ドドさんのドラム。
すごいドラミング。
筆者は釘付けだ。
イヤフォンをしているのでもなく、
おそらくコロガシ程度のステージモニターしか
ないというのに、
あの一体感は、尋常ではない。

PAによる音響トリートメントではなく、
本当に一体感がある。溶け込んでいる。
生音がそのまま聴こえる距離だったし、
電子音塊との融合がこれほどまでに完成され
研ぎ澄まされる理由は、ドドさんの
卓越したドラムテクニックに他ならない。

途中、何かの拍子でAbleton Liveの音が
すっかり消えてしまっている小節があった。
つまりバックトラックが無音。
演出というよりも、演奏ミスと思われる。
Ableton Liveはクリップ再生の設定を
例えば4小節ループにしておくと
4小節毎にスタートされるのだが、
途中の小節からスタートされない。
このタイミングを間違えると、
スタートすべきところからスタートしない
というミスが起きることがある。
おそらく、ソレではないかと。
ヤンさんが手を上にあげてアンディさんに
合図してたし。

その時、生ドラム音のみが4小節ほど鳴っていたが
そのあとに乗っかるバックトラックとの
32分音符の狂いもない、正確で且つ音楽的な
ドドさんのタイム感というもの。
ミスもミスではなくなってしまう
という好例である。

オープンロールもさりげなく挿入しつつ
爆音と小音量のダイナミクスの絶妙な演奏。
ドドさんはドラマーでもあるのだが、
ギターもベースも鍵盤も弾けるマルチプレイヤーだ。
もちろん歌も歌う。
だいたいmouse on marsではドラムとボーカル担当だ。

ドドさんのドラミングの素晴らしさは
タイム感に尽きる。
アンディさんとヤンさんの作った心憎いトラックに
的確に呼応するドラミングだ。
グルーブと言い換えてもいい。

何しろ、一人でやっているyoutubeの動画、
アコギと歌だけの曲でさえも、
ものすごいグルーブを感じる。
アフリカの魂がそうさせるのか。
尊敬して止まない。


ラストのActionistRespokeでは
オーディエンスも狂ったように踊りまくり
叫びまくり、旧知の曲ということもあろうが
ほんとうに素晴らしかった。

なお、ライブ開始直前に、筆者の後ろにいた
青年が
「sui shop やってくんねぇかな」
と言っていたが、
筆者も本当にそう思った。

ほんとう、
やってくれないだろうか、sui shop  
次回。






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