2009/05/10

(No.774): 昭和五十年代床屋とライブ準備その2


床屋へ行く。
この床屋に行くのはおそらく25年ぶりくらいだろうか。

25年ほど前、
流行のカットをしてくれるナウイ床屋ができた
と友人から聞き、それではということで訪れたのが最初だった。
が、その一回きりで、
次が今日、25年後となるなど当時は夢にも思わなかった。

25年前の記憶。
オサレな店内(昭和58、9年当時の)に
若々しいお兄さんの理容師さん。
筆者のテクノカットの注文に、シャカシャカと手際よくカットし、
終わりしな、テクノカットを引っさげてこれからどちらへと
若々しいお兄さんの理容師さんに問われた。
そんな思い出がある床屋さん。
別段、悪い印象はなかったのだが、何故かその後一回も訪れなかった。


床屋に行こう。
さぁ筆者のお眼鏡に適う予約不要の男の床屋さんはないものか
といろいろ思案していたら、急に思い出した。
今の今まで忘れていた。

そうだ、あの床屋さんがあった。
まだやっているのだろうか。
ドキドキしながらお店を探すと、あった。

そうそう、この店この店。
お客は一人もいない。
驚くことに、店内は何も変わっていなかった。
昭和50年代のままだ。

貼ってあるポスターや、備品棚の上にしまわれているオーディオ機器ですら
昭和の匂いがぷんぷんする。
出鼻は最高だ。

で、あの若々しいお兄さんの理容師さんはというと
太って禿げた丸顔の初老のおじさんに化けていた。
嬉しい。

お互い歳をとりましたなぁ。
などと言い合うはずもなく、無表情に進める。

嗚呼、街の床屋さんってこんな感じで寂れていくんだな・・
などと感慨深く髪切りの音に耳を澄ます。

洗髪、髭剃りなど順調に進捗し、
仕上げ前のマッサージにはいる。

やけに頭に集中するなと思っていると、
手つきのクセというか数十年かかって築いたであろう
指技の動きが妙に可笑しくなってきた。

まずい。
また、いつもの笑いを堪えることになるのか。
そう思っただけで笑いそうになる。
まずい。
まじめなことを考えてなんとかこのピンチを脱した。

仕上げのセット。
なんか油、つけておきますか と問う。
あぶらって、と思いつつ
いいえ、何もつけなくていいです
と応える。

ブオーとドライヤーをなでつける。
しばらく、さっきの笑いの種が発芽しないようにと
ブロー中の自分の顔を凝視する。

やけに前髪をいじっている。
はっと気付くと、前髪を真横に固めている・・・
なんだこの昭和50年代の髪型はッ
と思った刹那、堪えきれずプフゥッと笑ってしまった。
しかし、太って禿げた丸顔の初老のおじさん理容師さんは
幸いにも気付かずにブローし続けていた。

わわわすごいぞ、この前髪の感じ。
その驚愕さ加減は以下のイメージで。



しかも、何もつけなくてもいいと言ったにもかかわらず
なんか、固めるスプレーをプシューと吹き付けてきた。

いいぞ。
この床屋、25年ぶりに常連にさせて頂く。
最高だ。





その後、7月のstereogimmikライブに向けて仕込み作業を行う。
ライブ用音ネタを送出用機器へファイル転送する。
新曲についても、Cubaseからトラック分解したファイルを
順次流し込んだ。



さて、これで仕込みはほぼ終わり。
あとは、リハーサルをみっちりやろう。

スタジオスタジオ。








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